写真:さやえんどうツタンカーメンにも愛された食材!?

シャキッとした歯ごたえと鮮やかな緑が料理を引き立てるさやえんどう。エンドウの中でも、若い状態でサヤごと食べる種類を指します。中央アジアから中東が原産地と言われ、地中海地方では古くから栽培が盛んで、ツタンカーメンの墓から出土したほど歴史ある食材です。日本では江戸時代から食べられるようになり、明治時代に全国に普及しました。ハウス栽培が盛んで、一年中店頭に出回っていますが、旬は春。生産量トップは鹿児島県で、和歌山県、愛知県が続きます。

「絹さや」「スナップエンドウ」の違いは?

さやえんどうで最も多く流通しているのは「絹さや」です。実が小さく若い状態で収穫され、シャキッとして色鮮やかなので、料理のアクセントや付け合わせに便利です。最近人気が高まっているのが、甘みがあり、実の大きい「スナップエンドウ」。「スナックエンドウ」と呼ばれることもありますが、これは商品名で、農水省が定めた正式名称は「スナップエンドウ」です。グリーンピースをサヤごと食べられるように品種改良したもので、アメリカで生まれて1970年代に日本にやってきました。「砂糖ざや」は絹さやを品種改良して生まれたもので、サヤが厚めで甘みが強く、愛知県や静岡県などの東海地方で生産されています。

写真:さやえんどう栄養豊富な緑黄色野菜!

鮮やかな緑色をしたさやえんどうは、栄養豊富な緑黄色野菜です。抗酸化作用のあるβカロテンが豊富で、動脈硬化などの生活習慣病予防や、皮膚や粘膜を丈夫にするはたらきがあります。同じく抗酸化作用があり、風邪予防や美容効果が期待できるビタミンCも豊富。疲労回復に欠かせないビタミンB1、ビタミンB2も含まれます。また、さやえんどうには必須アミノ酸のひとつであるリジンも含まれています。リジンは、成長に欠かせない成分で、集中力を高めるはたらきもあるので、成長期の子どもは積極的に食べてほしい食材です。

歯ごたえを楽しむために、早めに食べよう!

さやえんどうを選ぶときは、きれいな黄緑色で、張りがあってみずみずしいものを選ぶようにしましょう。絹さやは豆が小さく薄いものほど良く、豆が大きいと育ちすぎて固いことがあるので注意します。スナップエンドウは、サヤがふっくらとして実が詰まっているものが良いでしょう。どちらもサヤやヒゲが変色しているものは古いので、避けてください。また、さやえんどうは乾燥に弱いので、買ってきたらビニール袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存します。古くなると歯ごたえがなくなっていくので、2~3日で食べ切るようにしましょう。多めに手に入ったときは、固めにゆでて冷凍保存すると、汁物や煮物にそのまま使えるので便利です。

スペシャリストが直伝!美味食材アドバイス

写真:藤森明子さん


スペシャリストが直伝!
美味食材アドバイス

シャキシャキした歯ごたえがおいしいさやえんどう。関東では彩りや付け合わせに使われることが多いので小型のものが好まれますが、関西では煮物や炒め物などおかずの1品として使われることも多く、大型のものが好まれます。歯ごたえが特徴なので、短時間で加熱することがポイント。ゆでるときは、絹さやは30秒ほどで上げ、冷水にサッとくぐらせます。スナップエンドウは1分ほどゆでれば十分で、あとは余熱で火を通します。

写真:藤森明子さん

藤森明子さん

食品メーカーに勤務後、料理教室の講師を経験。その後は栄養士として勤務。
1995年に管理栄養士を取得。
現在はマダムマーサ・クッキングスタジオや調理師専門学校の講師、食品メーカーの試食作り、食育イベント、保健指導などで活躍中。

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