日本は世界No.1のうに消費国!

写真:うに高級寿司ネタとしておなじみのうには、日本人が大好きな食材。日本は世界で最もうにを消費する国であり、多くをアメリカやチリから輸入し、養殖も盛んです。食べている部分はうにの生殖器で、雄は精巣、雌は卵巣です。精巣と卵巣の見分けは一般には難しいですが、卵巣の方がより味が良いとされ、卵巣のみを集めたものもごく少量のみ、高級寿司店や割烹店向けに流通しています。国内の生産量の半数は北海道産で、産卵を迎える直前に甘みが乗っておいしくなります。種類や産地により時期は異なりますが、6~8月の夏の時期が旬とされています。

江戸時代から重宝された三大珍味

縄文時代の貝塚から殻が見つかるほど、うには古くからなじみの食材。長くそのままの状態で食べていたと考えられていますが、江戸時代に保存が利く塩漬けの製法が、今の福井県にあたる越前地方で考案されました。「越前雲丹」と呼ばれ、旧福井藩に年貢としておさめられ、他藩や宮家へ贈られていました。非常に美味で入手も困難であったことから、「越前雲丹」は「長崎のからすみ」「尾張のこのわた」とともに、江戸時代より三大珍味として重宝されてきました。「海胆」「海栗」などの漢字があてられるときは生のままのうにを指し、「雲丹」は塩漬けなど加工されたものを指すときに使われます。

大型で味の良い冷水系のうにが人気!

写真:うに日本で獲れるうには、獲れる地域により大きく「冷水系」と「暖水系」に分けられます。暖水系は「バフンウニ」「ムラサキウニ」「アカウニ」が代表的で、バフンウニはトゲが短く、見た目が「馬糞」に似ていることから名付けられました。ムラサキウニは本州から九州まで広く分布し、トゲが長く、紫がかった褐色であることから名付けられています。北海道などの寒冷地で獲れる冷水系は、味が良く高値で取引されています。「エゾバフンウニ」は暖水系のバフンウニよりも大きく、オレンジ色の濃厚な味わいで甘みも強く、国産は非常に高価です。「キタムラサキウニ」も暖水系のムラサキウニより大型で、身はやや淡い色で味わいもさっぱりしていますが、上品な甘みで人気が高い品種です。

産地で食べると美味な理由は?

うには空気に触れると徐々に溶けてしまい、保存が利かない食材です。生うには板に乗った「板うに」を見かけることが多いですが、輸送による身崩れを防ぎ、保存性を高めるためにミョウバンを添加しています。食品添加物のミョウバンは少量ならば味に影響はありませんが、保存が利くように多く添加すると独特の苦みがあるので、産地から離れたり、日が経つほど味わいが変わってしまいます。産地で鮮度の高いうにを食べると非常においしく、「まったく味が違う」とよく言われるのは、このためです。海水と同濃度の塩水に浸けた「塩水うに」は、ミョウバンを使っていないので、うに本来の味わいが楽しめると近年は人気があります。ただし、塩水から出すと日持ちしないので、食べるその日に開けるようにしましょう。板うに、塩水うにともに、うにの粒子がはっきりと見えるものが良品です。

スペシャリストが直伝!美味食材アドバイス

写真:藤森明子さん


スペシャリストが直伝!
美味食材アドバイス

高級食材のうにですが、「うにのこたついらず」との言葉があるほど、血行を良くし、さまざまな効能が期待できる栄養価の高い食材として重宝されてきました。肝機能を強化し、血圧の低下を促すタウリンや、皮膚や粘膜を強化したり、生活習慣病予防にはたらきかけるビタミンAが豊富に含まれています。うにを食べ過ぎる機会はなかなかありませんが、コレステロールやプリン体を多く含むので、過剰摂取には気をつけてください。

写真:藤森明子さん

藤森明子さん

食品メーカーに勤務後、料理教室の講師を経験。その後は栄養士として勤務。
1995年に管理栄養士を取得。
現在はマダムマーサ・クッキングスタジオや調理師専門学校の講師、食品メーカーの試食作り、食育イベント、保健指導などで活躍中。

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