写真:今回の食材グリーンピース、サヤエンドウ、スナップエンドウの違いは?

グリーンピースはマメ科エンドウ属エンドウの未熟な豆のこと。若いサヤごと食べるサヤエンドウ、その後種子が成長して豆だけを食べるグリーンピース、さらに成長して熟すると、ウグイス豆などに使われるエンドウ豆になります。豆が大きくなってもサヤごと食べられるスナップエンドウを最近はよく見かけるようになりましたが、これも同じ種類の豆類です。現在は品種改良が進み、それぞれの収穫時期に合わせた品種が育てられています。中央アジアから地中海沿岸が原産地と言われ、日本には10世紀頃に中国から伝わったとされていますが、グリーンピースとしての食用が一般的になったのは明治時代以降です。

「紀州うすい」で知られる和歌山県が一大産地

グリーンピースは1年中冷凍品や缶詰が手に入りますが、フレッシュなグリーンピースは3~5月が旬。香り高く甘みがあり、冷凍や缶詰とはまったく違う風味が味わえる春の味覚です。和歌山県が生産量の50%以上を占める一大産地で、やや淡めの緑色で豆が大きく、皮は薄くて甘みがあり、ホクホクした食感の「紀州うすい」が代表的な品種として関西圏を中心に人気を集めています。5月4日の緑の日は「うすいえんどうの日」とされ、和写真:今回の食材歌山県では記念日に合わせて豆むき大会などのイベントを開催しています。

豊富な食物繊維で、腸内環境改善!

グリーンピースの主成分は、たんぱく質と糖質で、たんぱく質には必須アミノ酸のリジン、アルギニン、アスパラギン酸が含まれています。また、食物繊維が非常に多いのも特徴で、野菜・豆類の中でもトップクラスの含有量。グリーンピースの食物繊維は不溶性で消化されずに腸まで届くため、便秘予防にピッタリの食材です。便通が改善すると、不要な老廃物が排出され、腸の動きが活性化して腸内環境が良くなることから、肌荒れや風邪を予防したり、新陳代謝を活発化させる効果が期待できます。疲労回復に欠かせないビタミンB群も豊富です。

風味を保つためにはサヤ付きを購入!

グリーンピースを選ぶときは、サヤがふっくらとして丸みと張りがあり、きれいな黄緑か緑色で表面やヘタが変色していないものを選ぶようにしましょう。サヤが黒ずんでいたり、しなびているものは避けます。サヤから出すと風味が急に落ちるため、できるだけサヤ付きのものを選び、乾燥しないようにそのままポリ袋に入れて冷蔵庫で保存します。それでも日持ちしないので、2~3日のうちに食べ切るようにしましょう。多く手に入ったときは、サヤから出し、サッとゆでたものを冷凍保存しておくと、そのまま煮物や豆ごはんに使えるので便利です。

スペシャリストが直伝!美味食材アドバイス

写真:藤森明子さん


スペシャリストが直伝!
美味食材アドバイス

獲れたてのグリーンピースの風味は格別。ごく短い時期しか出回らないので、豆ご飯やサラダ、スープなどにしてたっぷりいただきたいですね。グリーンピースの青臭い香りが苦手な人も多いですが、これは大豆にも含まれる「ヘキサナール」という香り成分によるもの。ヘキサナールは揮発性なので、長くゆでると独特の香りは飛んでしまいます。豆ご飯にするときは、苦手な方は一度下ゆでしてヘキサナールを飛ばしてから、炊きあがったご飯に混ぜ込むと、気になりません。逆に好きな方は、ご飯と生のグリーンピースをそのまま一緒に炊き込むと、独特の香りを楽しめます。

写真:藤森明子さん

藤森明子さん

食品メーカーに勤務後、料理教室の講師を経験。その後は栄養士として勤務。
1995年に管理栄養士を取得。
現在はマダムマーサ・クッキングスタジオや調理師専門学校の講師、食品メーカーの試食作り、食育イベント、保健指導などで活躍中。

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