写真:今回の食材古代ローマから栽培されてきた実力者!

料理の香り付けや彩りとして欠かせないパセリ。地中海沿岸の原産で、古代ローマ時代から薬用や香味野菜として栽培されてきた歴史の古い食材です。気候や地質への適応性があり、栽培が比較的簡単なので、16世紀頃にはヨーロッパ全土やアメリカに広まりました。日本には18世紀にオランダから長崎に伝わり、「オランダせり」とも呼ばれました。本格的な栽培は明治から大正にかけて広がりましたが、独特のクセが敬遠されて、食用というよりは洋食の彩りとして使われてきました。現在でもその傾向は残っていますが、徐々に他のハーブ食材の広がりとともに食べられるようになってきています。

苦みの少ないイタリアンパセリの人気上昇中!

日本で一般的に「パセリ」と呼ばれるものは、縮れた葉の「モスカールドパセリ」という品種です。フランス料理やイタリア料理で使われるのは平らな葉の「イタリアンパセリ」が主流。モスカールドパセリに比べて香りがさわやかで苦みが少なく食べやすいので、日本でも栽培が広がり、スーパーなどの店頭でも見かけるようになりました。パセリ写真:今回の食材はハウス栽培が盛んなので一年中出回っていますが、旬は3〜5月の春と、9〜11月の秋。旬のパセリは香り高く葉も柔らかです。自家栽培も簡単で、プランターなどに種をまいて1カ月程度で収穫できます。

食べないのはもったいない!パセリは女性の味方?

パセリは付け合わせとして使われることが多いですが、食べないのはもったいないほど栄養価の高い食材です。特に女性にうれしい効能を持つ栄養素が多く含まれ、ベータカロテンには髪や皮膚の健康を保ち丈夫にするはたらきがあるので、パサつく髪や肌荒れの改善が期待できます。また、免疫力を高め風邪予防に欠かせないビタミンCには、シミやそばかすの素となるメラニン色素の発生を防ぐはたらきがあります。パセリにはミネラルも多く含まれますが、中でも鉄分が豊富で、鉄分の吸収を高めるビタミンCも豊富なので、女性が悩まされることの多い貧血の改善が期待できます。また、骨や歯を丈夫にするカルシウムの定着を助けるビタミンK、抗酸化作用があり生活習慣病の予防に役立つビタミンEも豊富です。

冷凍&乾燥パセリが便利!

パセリを選ぶときは、緑色が濃くて切り口がみずみずしく、できるだけ葉が密集して縮れの細かいものを選ぶと良いでしょう。乾燥に弱いので、買ってきたらポリ袋に入れるか水に挿して冷蔵庫で保存します。使い切れないときは、冷凍保存袋などに入れてそのまま冷凍し、袋の上から手で揉めば簡単にみじん切りにすることができます。また、みじん切りにしたパセリを3〜5分ほどラップをかけずに電子レンジで乾燥させると、乾燥パセリを作ることができます。冷凍パセリも乾燥パセリも、スープなどの香り付けにそのまま使えて便利です。

スペシャリストが直伝!美味食材アドバイス

写真:藤森明子さん


スペシャリストが直伝!
美味食材アドバイス

独特の香りを持ち、スープやサラダに加えるとひと味違う仕上がりになるパセリは、日本ではおなじみのハーブ食材です。香り成分のアピオールやピネンは、口内の雑菌を抑えるはたらきがあるので、食後に食べると口臭予防につながります。また、独特の香りで食欲を刺激したり、殺菌効果があるので食中毒の予防にも効果を発揮します。食べないのはもったいないので、ぜひ付け合わせのパセリは食べるようにしてくださいね。

写真:藤森明子さん

藤森明子さん

食品メーカーに勤務後、料理教室の講師を経験。その後は栄養士として勤務。
1995年に管理栄養士を取得。
現在はマダムマーサ・クッキングスタジオや調理師専門学校の講師、食品メーカーの試食作り、食育イベント、保健指導などで活躍中。

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