ファインのソーセージは、
本場ドイツの食品コンクールでも毎年金賞を受賞するほど。

−無添加のソーセージ・ハムを作り始めたきっかけは?

片平さん:私の家はもともと農家だったのですが、高畠町はいわゆる「有機栽培」の農業が、現在のように話題になる以前から盛んでした。私の家も有機農業をやっていたので、両親の「できるだけ自然に作られたものを食べる」という考えを知らず知らずのうちに受け継いだのでしょうね。小さいころから、市販のジュースやスナック菓子を買い与えられたことはありませんでした。自分で食品を作ろうと思ったとき、添加物を入れる、という考え方がそもそもなかったのです。

−ご両親から、いつの間にか「英才教育」を受けていた、ということですね(笑)

片平さん:その通りです(笑)このあたりでは、雪が降って農業が閑散期の冬になると、どこの家でもソーセージやハムを作っていました。うちでも、父が小さなスモーク用の箱で毎年作っていました。もちろん添加物は使わなかったのですが、これが本当においしくて、冬が楽しみなほどでした。この味をたくさんの人に食べてもらいたいと思って今も作り続けていますから、これからも添加物を使うつもりはまったくありません。

肉本来の美味しさが味わえるソーセージ。肉汁もたっぷり。

−片平さんのソーセージは、「肉」のうまみがしっかり味わえるので驚きました!

片平さん:うちの作り方は「引き算」なんですよね。使う豚肉がおいしければ、あとはよけいなものを加えないほうが、肉が持っているおいしさが味わえると思います。最初は私もおいしくしようと思って、ソーセージにいろいろなものを加えて作ったこともありました。でも、加えれば加えるほど、あんなにおいしかったはずの豚肉の味から、遠ざかってしまう。今はできるだけシンプルな材料で、そのかわり一つ一つの材料の味は吟味しながら作っています。

「引き算」された材料で作られた片平さんのソーセージ。
その製法には、細かい気配りがたくさん隠されていました。