冬の厳しい環境の中でも、しいたけに最適な温度・湿度が保たれている冬の厳しい環境の中でも、しいたけに最適な温度・湿度が保たれている

−農園のハウスなど、設備は自分たちで考え、多くを手作りしたと伺いました。

福田将仁さん(以下、福田さん):自然に近い栽培環境を保つには、一般的な設備では足りないものがいくつもありました。特に気を遣ったのはハウスの「採光」です。ライトで照らすのではなく、太陽光が自然の形で入るよう、ハウスを建てる向きを太陽の動きと同じ東西にしたり、空気の温度変化をより自然環境に近づけるために、屋根を三重構造にするなど細やかな工夫を施しました。一応、設備はありますがエアコンはほとんど使わないです。また、年間通じて15℃前後が保たれている伏流水をハウスの中に循環させて、温度や湿度管理にも活用しています。

−だからハウスの中は、ほどよく暖かで居心地がいいのですね。

福田さん:しいたけは秋に収穫する作物ですから、収穫時のハウス内は秋の気温や湿度と同じ状態を保つことが大切です。朝と晩の気温差や空気の流れなどを、出来るだけ自然に近い形で再現してやるようにしています。菌床作りから種菌の植え付け、収穫まで、一切手を抜くところはないですね。

栄養たっぷりの菌床から、すくすくと王様きのこが育つ栄養たっぷりの菌床から、すくすくと王様きのこが育つ

−まさに、自然と同じ環境を目指しているのですね。

福田さん:自然環境に逆らった栽培方法では、本当においしいしいたけは育たないと思っています。時間も、コストもかかる方法ですが、自然を無視した栽培では作れない品質のしいたけを食卓にお届けすることが、消費者の方々のためにも、農園のためにもなるのではないでしょうか。

「きのこが育つ本来の環境を農園に再現すること」が、「王様しいたけ」栽培のヒミツです。